初級中級ロシア語入門
によって 林田 理恵
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初級中級ロシア語入門 の詳細
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「発信型」を意識して作られている「入門から初級（中級？）」向けの優秀テキスト。NHK ロシア語入門 （佐藤純一）や 標準ロシア語入門（東一夫・多喜子 ）など、本言語の定番教科書のように、文法的説明の順序にはあまりこだわらず、初心者が楽しめる発信型のテキストで 表現の場面を広げて行く。こういう方向性のテキストは、うっかりすると「簡単・日常会話集」になってしまいがち。（実際 そういうテキストは多いが、初心者向けテキストにはそぐわない。）本書がそうならないのには 著者ならではの見えない工夫があるのだろう。ところで、以下は素人の感想に過ぎませんが、本書を見て思うこと；===============================かつて 1970年代までは 独・仏・露は 英語に次ぐ外国語の代表格であり、そうした いわゆる「主要言語」として 第二次大戦前から戦後に至るまであまたの入門書が刊行され、その幾つかは今でも、定番教科書になっている。露語であれば、上記を含めた 佐藤純一先生、東一夫・多喜子 両先生 の入門書などは その代表格だろう。しかし、そうした「主要」言語の初級者向けテキストには（通常の義務教育過程で教えられている英語に例えれば）中学校３年分の入門から初級者向けの教科書と それに沿った文法書、練習問題が同じ編集の下でシリーズ化されているテキストが少ないのはなぜだろうか？入門・教科書、初級文法書、演習問題と分かれていては、改版の際に出版社側の手間が多くなる割りに、分冊によって店頭での「売り難さ」があるのだろうか？あるいは、手取り足取り、面倒見の良い 入門・初級者向けのテキストを著す（言語）学者が少ないのだろうか？（言語系の学者は、当然、言語へのセンスも熱意も人一倍の人であろうが、 こと初級者向けテキストへの関心度、学問的評価が低いということもあるのかも知れない。）おりしも 今年のNHK ラジオ ロシア語講座 （入門編）は著者が担当されることになった。そして その指導目標は（入門コースにも関わらず）「簡単な新聞記事が読めるようになる。」とのこと。… なるほど です。言語に関わらず こうした指導者が増えてくれば、学習者の敷居はかなり低くなるだろう。
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