全訳経絡学―大学中医学院教本 (中医薬大学全国共通教材)
によって 浅野 周
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全訳経絡学―大学中医学院教本 (中医薬大学全国共通教材) の詳細
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現在流布している鍼灸治療に関する本は経穴に関するものは多々見られるが、経絡脈に関してここまで専門的に書かれているのはこの「全訳経絡学」ぐらいであろう。なぜ、経絡が大事か？？経絡と経穴の発見はどちらが先か？少し説明したい。1972年に発掘された馬王堆漢墓の帛書の発見は中国考古学の20世紀最大の成果といわれる。鍼灸界においても例外ではない。はじめ経験的に経穴が発見され、それを線でつなぐことから経脈というものが想定されたというのが従来の定説であったが、この資料の出現によって、経脈がはじめに想定され、その線上に経穴をみつけていったことが明らかになったからである。したがって、鍼灸治療において経絡脈を知らなければ経穴も使いこなすことができないといっても過言ではない。両方、精通するにこしたことはないが、経脈とその性質を知っていれば経穴を知らずとも治せるのである。参考までにだが現在の鍼灸専門学校で使う経穴学の教科書には主治が書かれていない。経穴名と取穴の仕方と解剖学的な場所だけである。つまり、この症状にはこの経穴を取るという一元的に治療できるものではないし、実際、効果が薄いのである。効果があるなら腹痛には足三里などと経穴の主治を残すはずである。古代では経穴で治療するのではなく経脈上の反応点で治療していた。経絡脈のさまざまな流れを知ることは治療の上で欠かせない。特に現在の12経脈や是動病･所生病の原型となりうる帛書の流注と病症の原文を載せてあるのがよい。本来なら大学中医学院教材として出版されている「経絡学」を読むのがいいと思われるが、初心者や中国語の苦手な方には経絡の全体を把握するのに手軽に入れる一書である。訳は多少難もあるが。。。
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